ループシリコーンデンチャーは株式会社ループ(歯科技工所)が開発した義歯です。最大の特徴は、入れ歯表側のレジン(プラスチック材)と内側のバイオシリコーンの接着が科学結合により完全に一体化しているということです。この接着技術は特許でもあり、他のシリコーン義歯のような剥離しやすいといった問題が解消されています。
耐久性が向上することはもちろん、保険で作った義歯にも応用できる、すばらしい接着技術です。当歯科医院は、このループシリコーンデンチャーが登場するまでは、患者さんにシリコーンデンチャーを積極的に勧めていませんでした。それは入れ歯の製作にこだわる当歯科医院ならではの問題で、どんなに丁寧に精密に型取り(印象)しても、高性能で繊細なシリコンデンチャーができなかったためです。
ループシリコーンデンチャーは平均でも3年以上は長持ちします。万が一、問題が出たとしても、入れ歯の状態や口腔内の状態に大きな変化がなければ、バイオシリコーンの張替えだけで再び使用することができます。まさに入れ歯の大革命!エコロジーで、やわらかくて、ぴったりな入れ歯は、きっと多くの患者さんに満足して頂けるでしょう。
極度に萎縮して無くなってしまった下の顎の土手(顎提)の場合、総入れ歯自体に吸着力を求めることは非常に困難となります。一般消費者の方々では、半ば諦めている人も多く存在します。しかし、だからと言って諦めるのはまだ早いのです。内田院長考案の可動粘膜シリコーン吸着法により、今まで入れ歯安定剤を使っても下の総入れ歯がプカプカ浮き上がってろくに飲み物さえも飲めなかった顎提でさえも吸着力が得られるようになります。
可動粘膜とは、顎の骨とくっついていない可動性の歯茎のことで、この可動粘膜が多ければ多いほど入れ歯の吸着力は阻害させられます。極度に額堤が萎縮してしまった場合、ほぼ100%の割合で可動粘膜の存在が認められるため、さらなる難症例となってしまう訳です。当医院では、まず患者さんごとに顎の状態を精査した後に、治療用義歯(旧義歯改造)と粘膜調整材を用いた治療で、入れ歯の床外形や人工歯の配列、かみ合わせの状態などの調整を何度も微妙に補正しながら、入れ歯が吸着する僅かなポイントを手探りで探していく方法です。
治療用義歯における良好な義歯の吸着と口腔内への適応状態を確認できた段階で、その改造義歯の床外形をそのまま新製義歯にトランスファー(移転)し、同時に旧義歯では補正しきれなかった部分の改良を新製義歯に組み込みます。その際、顎・顔面との調和が図られるようになる審美義歯製作法(歯科医-技工士連携作業)の術式も併用し、顔貌の状態も良くしていきます。
そして、すでに吸着を確認している完成義歯を用いて、※咬合圧をかけた(噛んだ)状態の動的な粘膜面の型を取ります。それによって義歯内面にループのシリコーンの貼り付け作業が完了します。
ループのシリコーン貼り付け技術は、独自(特許取得)の接着機構を用いてますので、他社製品と比べても全く比較にならないほどシリコーンが剥がれません。
最終的な義歯装着時、シリコーンならではのフイット感と上述の義歯作成法により、今までとは比較にならない程の装着感、吸着力、発音の向上、咀嚼効率のアップ、顔貌の美しさが得られます。まさに究極の入れ歯と呼んでも過言でないのです。
註)これらの術式は意思の疎通の図れた熟練した歯科医師、専属技工による連携作業によるものです。
【症例追加】 ※下顎の高度な顎堤吸収異常のケース(ループシリコーン応用)
※咬合圧印象について・・・通常、義歯を作る場合、患者さんに口を開いてもらった状態で型どりを行います。この状態というのが厳密に言うと、咬み合わせの力が歯槽提(顎の土手)に加わっていない静的な状態の型取りになります。しかしながら、歯槽提は機能圧(力)が加わると変化を起こします。つまり、歯槽提の型取りには、動的な状態で型どりを行うことが最も適している訳です。歯槽提がしっかりしていて、粘膜の状態が良好な患者さんの場合は、通常の型取りの方法で義歯を作っても製作の過程や装着後にしっかりその補正が出来るのですが、顎堤吸収異常(顎の土手が極度に吸収し、上に乗っかっている粘膜が大きく剥離してしまっているケース)の患者さんの場合は、困難を極めます。ですので、そのような患者さんのケースは、大まかな義歯のアウトラインを決めて、9割程度義歯を完成させ、その義歯を患者さんの口腔内に装着し、上下の顎で咬んだ状態で最終的な動的(機能圧の加わった)型取りを行う訳です。このことを咬合圧印象と言います。当医院のループシリコーン義歯はこの工程を隔てて製作されるため、フィット性に優れた痛くない義歯をお作りすることが可能になる訳です。
↑9割程度完成した義歯を用いた咬合圧印象後の状態
いわゆる、骨隆と呼ばれる顎の骨の隆起は、上顎の真ん中の部分や下顎の舌の両脇付近に良く認められますが、中にはこの隆起の大きいのがたくさんある患者さんがおります。 こうした場合、入れ歯の当たり(隆起した骨の部分の上皮は薄くなるため)がとても出やすく、どうしても骨隆を避けた入れ歯の設計になってしまうため、入れ歯の吸着(フィット感)が著しく低下してしまいます。
そこで、LOOPのシリコーンデンチャーです!!LOOPのシリコーンデンチャーはやわらかく、適度な弾性があるので、上述のような骨隆が顕著なケースでも、きっちりと入れ歯の設計が出来るので、ガッチリ安定して、しかも驚くほどのフィット感を実現致します。
あらゆる難症例、萎縮した顎提にも有効な内田歯科医院院長考案の可動粘膜吸着術の応用と、LOOPの一流テクニシャンとスワデンタルの加藤氏によるハイクォリティな共同作業により、入れ歯はピッタリとフィット(吸着)し、見た目も自然観のある素晴らしい上下総入れ歯を装着することが出来ます。 これにより、Krの咀嚼効率は50%以上もアップし、さらには、ループシリコーンデンチャーによる恩恵である「緩衝効果」によって、術後の顎提の「噛み過ぎ炎症による退縮」を最大限抑制しておりますから、長期間に及ぶ術後の安定状態をキープすることが可能です。 つまり、強く噛んでも痛くなく、顎にはピッタリとフィットして、しかも丈夫で長持ち!!という訳です。 まさに究極の入れ歯なんです。
やわらかい入れ歯 ループシリコーンデンチャー
入れ歯研究所 東京都大田区の歯医者さん 内田歯科医院
入れ歯治療は、術者の考え(設計)、テクニック、技工士の技量で治療成果に大きく差の出る分野です。インフォームドコンセントの下、患者さんにより良い治療を提供致します。
内田歯科医院 院長 内田将士
内田歯科医院 ・ 入れ歯研究所
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